条文と公的な説明
日本のオンラインカジノと法律を、刑法・改正基本法・警察庁の説明で読む
刑法の賭博の条文、2025年に改正されたギャンブル等依存症対策基本法、警察庁のオンラインカジノのページを、2026年9月16日に開いたときの内容に沿って順に紹介します。
日本のオンラインカジノと法律の関係を調べるとき、いちばん確かな手がかりは条文そのものと、担当する役所が公開している説明です。このページでは、2026年9月16日にe-Gov法令検索と警察庁のサイトで開いた内容を、書かれている順に紹介します。
ここでは解釈や見通しを足さず、それぞれのページが何を定め、どう説明しているかを並べることに絞りました。ご自身の事情にどう当てはまるかは、弁護士などの専門家に相談してください。ここで扱うのは制度の説明であり、個々の暗号資産カジノの是非を判定するものではありません。
順番は、刑法の賭博の条文、2025年に改正された依存症対策の基本法、警察庁の説明、海外の免許との関係、公営競技と宝くじ、相談先、条文を自分で開く手順です。引用した条や項の番号は、開いた日の画面に表示されていたものです。
- キュラソーCuraçao Gaming Authority が OGL の証明書を出す
- アンジュアン登記簿に ALSI 番号とドメインが並ぶ
- 日本刑法第185条・第186条(e-Gov法令検索)
刑法第185条・第186条が定めていること
2026年9月16日にe-Govで確認した刑法(明治40年法律第45号)の第185条は、見出しが「賭博」です。賭博をした者を50万円以下の罰金または科料に処すると定め、ただし書きで、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは除くとしています。
続く第186条の見出しは「常習賭博及び賭博場開張等図利」です。第1項は常習として賭博をした者を3年以下の拘禁刑とし、第2項は賭博場を開いたり博徒を集めたりして利益を図った者を3月以上5年以下の拘禁刑としています。
e-Govの画面では、この版に反映されている最新の改正は令和7年法律第39号で、施行日は2026年5月21日と表示されていました。この改正法令の名前は「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」で、公布日は2025年5月23日です。刑の名前は、現在の条文では「拘禁刑」と書かれています。
二つの条文で対象が分かれている点
- 第185条:賭博をした人そのもの
- 第186条第1項:常習として賭博をした人
- 第186条第2項:賭博の場を開き、利益を図った人
三つの項目は、誰の行為を対象にしているかで分かれ、刑の重さもそれぞれ違います。第185条のただし書きは、賭けた物が一時の娯楽に供する物にとどまる場合だけを外しており、金額の目安は条文に書かれていません。
第185条と第186条の文言には、インターネットや特定の場所を指す言葉は出てきません。オンラインでの賭けをどう扱うかについては、後の章で紹介する警察庁のページが説明しています。
日本のオンラインカジノと法律:2025年の依存症対策基本法の改正
ギャンブル等依存症対策基本法(平成30年法律第74号)は、依存症対策の基本理念と、国や地方公共団体の責務を定めています。第2条は「ギャンブル等」を、法律の定めるところにより行われる公営競技、ぱちんこ屋に係る遊技その他の射幸行為としています。
2026年9月16日にe-Govで開いた版には、令和7年法律第76号「ギャンブル等依存症対策基本法の一部を改正する法律」が反映されていました。e-Govの表示では公布日が2025年6月25日、施行日が2025年9月25日です。
基本法のもとの部分に書かれていること
第1条は、依存症が本人や家族の日常生活や社会生活に支障を生じさせ、多重債務や貧困、虐待、自殺などの問題にもつながっていることを、法律を置く理由として挙げています。第8条は国民の責務として、依存症の問題への関心と理解を深め、予防に必要な注意を払うよう努めることを求めています。
第12条は政府による推進基本計画、第23条は政府が3年ごとに実態調査を行って結果を公表することを定めています。第24条以下では、内閣にギャンブル等依存症対策推進本部を置くことが書かれています。
新しく置かれた第9条の2
改正で加わった第9条の2は、インターネットを使って不特定の人に情報を発信する者に、次の二つを禁じています。
- 国内にいる不特定の人に、違法オンラインギャンブル等ウェブサイトやプログラムを示すこと
- 国内にいる不特定の人に向けて、違法オンラインギャンブル等へ誘導する情報を発信すること
同じ条の第2項は、違法オンラインギャンブル等を「ギャンブル等のうち、国内においてインターネットを利用して違法に行われるもの」と定義しています。情報を示す機会をウェブサイト上で提供しているだけの者は、発信者から外されています。
第2項はさらに二つの言葉を定義しています。違法オンラインギャンブル等ウェブサイトは、そのサイトで違法オンラインギャンブル等を行う場を提供するもの、違法オンラインギャンブル等プログラムは、利用する際にその場を提供するプログラムです。サイトだけでなくアプリのようなプログラムも、同じ枠組みで書かれている点が読み取れます。
教育、広報、相談の条文
第14条は、家庭や学校、職場、地域での教育と広報活動について定める条文です。現在の文言には、違法オンラインギャンブル等を行うことが禁止されている旨を周知徹底するための措置が含まれると書かれています。なお第10条は、5月14日から20日までを啓発週間と定めています。
第15条は、公営競技などを行う関係事業者の広告や宣伝、入場の管理といった事業のやり方について、事業者の自主的な取り組みを尊重しつつ、依存症の予防につながるよう国と地方公共団体が施策を講じると定めています。
相談の窓口については第17条があります。国と地方公共団体は、精神保健福祉センター、保健所、消費生活センター、日本司法支援センターでの相談支援の体制を整えるとされています。本人だけでなく家族への相談支援も、同じ条文の対象です。
警察庁のオンラインカジノのページ
警察庁は、保安課の分野にオンラインカジノを取り上げたページを設けています。2026年9月16日に確認した内容では、海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪だと説明しています。
同じページは、有料版だけでなく無料版や無料ボーナス(ポイント)でも利用しないよう呼びかけています。バカラやスロット、スポーツベッティングなど、名前や中身にかかわらずオンライン上の賭博は犯罪だという説明もあり、第185条と第186条第1項の刑の重さが添えられています。
ページの冒頭には、広報啓発のポスターと動画、保安課のXアカウントの案内が並びます。そのほか、オンラインカジノの実態を把握するための調査研究の報告書も、PDFで掲載されていました。
掲載されている検挙事例
ページには検挙事例が五つ並んでいます。
- 自宅のパソコンから海外の会社が運営するサイトにつないで賭けた人
- 国内の客に海外サーバー上のサイトへアクセスさせ、金銭を賭けさせていた人
- 海外サーバー上の賭博サイトを国内で運営していた人
- 収納代行を装い、賭け金を自分の管理する銀行口座に入金させた人
- 動画配信サイトなどで海外のサイトを使うよう勧誘していた人
それぞれに、賭博罪、常習賭博、賭博場開張等図利罪、組織犯罪処罰法違反、常習賭博幇助罪といった罪名が書かれています。事例の下には取締り状況のグラフがあり、運営等の側と賭客の側に分けて件数が示されています。運営等には、決済代行業者など運営に関わる者も含むと注記されていました。
改正基本法についての項目
警察庁のページには、2025年の改正を説明する項目もあります。禁止される行為の例として、サイトの開設や運営、アプリストアへの掲載、SNSでのリンクの投稿や宣伝、サイトを紹介するまとめサイトの作成が挙げられていました。あわせて、禁止されていることの周知を国と地方公共団体の義務として明記したと説明しています。
この項目に書かれた日付は、2025年6月に成立・公布、2025年9月25日から施行というもので、e-Govに表示された改正法令の日付と一致していました。改正の概要は政府広報オンラインへ、詳細はギャンブル等依存症対策推進本部のページへ案内されています。
日本のオンラインカジノと法律から見た海外の免許
仮想通貨カジノの規約には、キュラソーやアンジュアンの免許番号が書かれていることがあります。これは発行した当局が自らの制度のもとで、特定の会社と、登録したドメインに対して出したものです。規約に書かれた会社名の探し方は運営会社を調べる手がかりで扱っています。キュラソーの番号はcert.cga.cwの証明書ページで、アンジュアンの番号は同島の賭博当局が公開する登記簿で、会社名や状態を確かめられます。キュラソーの証明書ページには会社名、免許番号、発行日、状態が並び、状態はActiveやRevokedのように英語で表示されます。Revokedと表示された例は取り消しになった免許の見方にまとめました。アンジュアンの登記簿には、番号や発行日、有効期限とともに対象のドメインが載っています。照会の具体的な手順は証明書ページと登記簿の調べ方で説明しています。
番号の見方はキュラソーとアンジュアンの番号の読み方にまとめています。免許の有無は発行元の制度の中での記録であり、前の章で紹介した警察庁の説明は、海外で合法的に運営されている場合も含めて書かれています。
公営競技と宝くじの位置づけ
日本では、競馬・競輪・競艇・オートレースの公営競技と宝くじが、それぞれ決められた主催者のもとで行われています。依存症対策基本法の第2条が「法律の定めるところにより行われる公営競技」と書いているように、公営競技は法律にもとづく仕組みです。JRAの馬券のルールのページも、払戻金の計算方法の根拠として競馬法施行規則を示しています。どの競技も、売上のうち的中者に戻す割合を主催者の側が決めて公表している点で、仮想通貨カジノとはお金の流れ方が大きく異なります。
宝くじは、発売元が全国の都道府県と20の指定都市だと宝くじの公式ウェブページに書かれています。売上がどう戻るかの違いは、公営競技とカジノのお金の戻り方で比べています。
相談したいときの窓口
条文やページを読んでも、自分や家族の状況にどう関わるのかは分かりにくいものです。基本法の第17条に名前が挙がっている機関は、相談先を探すときの手がかりになります。
- お金の使い方や賭け事がやめられないと感じるとき:各都道府県の精神保健福祉センター、地域の保健所
- 契約や支払いのトラブル:消費生活センター
- 法的な問題の相談先を知りたいとき:日本司法支援センター、弁護士
家族が本人より先に困りごとに気づくことも少なくありません。第17条は家族への相談支援も含めて書かれているため、本人が相談に行けない段階でも窓口を使えます。
条文を自分で開くときの手順
- e-Gov法令検索で「刑法」または「ギャンブル等依存症対策基本法」と入力する
- 表示された版の施行日と、反映されている改正法令の番号を確かめる
- 刑法は第185条と第186条、基本法は第2条・第9条の2・第14条を読む
- 警察庁のサイトで保安課の項目を開き、オンラインカジノのページに進む
- 開いた日付と、読んだ条文の番号を手元に書き残す
条文は改正で変わることがあるため、読んだ日付を一緒に残しておくと、あとで見比べるときに役立ちます。e-Govでは、同じ法令でも施行日の違う版が表示されることがあるので、「現在施行」の版を開いているかどうかも確かめておきましょう。まとめ記事や動画の要約ではなく、条文と役所のページを直接読むことが、内容の取り違えを防ぐいちばん簡単な方法です。
よくある質問
- 2025年の改正では、何が加わったのですか。
- 2026年9月16日にe-Govで確認した版では、令和7年法律第76号によって第9条の2が置かれています。国内の不特定の人に違法オンラインギャンブル等のサイトやプログラムを示す行為と、そこへ誘導する情報を発信する行為が禁じられ、施行日は2025年9月25日と表示されていました。
- 刑法の条文に「オンラインカジノ」という言葉はありますか。
- 第185条と第186条の文言は「賭博をした者」「常習として賭博をした者」「賭博場を開張し」といった書き方で、インターネットやオンラインという言葉は出てきません。警察庁のページは、オンライン上で行われる賭博も犯罪だと説明し、二つの条文の刑を併記しています。
- 海外のライセンスを持つカジノについて、警察庁はどう説明していますか。
- 2026年9月16日に確認したページでは、海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪だと書かれています。キュラソーやアンジュアンの免許は、それぞれの当局が自らの制度で会社とドメインに出したものです。
- 無料版やボーナスについて、警察庁のページには何と書かれていますか。
- 有料版に限らず、無料版や無料ボーナス(ポイント)であってもオンラインカジノの利用はやめるよう呼びかけています。バカラ、スロット、スポーツベッティングなど、名前や中身を問わずオンライン上の賭博は犯罪だという説明と並べて書かれていました。